♠ 床屋vs美容院

「あ、オマエ、散髪して来たんだ？」

サルは、イケメン風の髪型になった弟を羨ましそうに見ながら言った。

「おいオマエ、妙にカッコ良くね？ナマイキじゃね～？その頭。
だいたい、男はあたまなんだぞ。床屋で切ってもらうもんだし！」

「だって、お兄ちゃんはモミアゲが命なんじゃん。
だから、床屋でバシって切ってもらわないと仕方ないんじゃん？フフフ・・・」

「超ナマイキぃ～おっ母さん、コイツのカット代っていくら？オレより高の？」

まあ、ちょっと高いかな、でもアンタみたいにショッチュウ行かないから、
均したらアンタの方がお金かかってるよ。

「ふーん。。
でもオレより高いのか…って、だいたい、オマエ、コレ、ワックス、ぬってあんじゃん？」

「ワックスは塗るって言わないの、付けるって言うんだよ、
そんな事も知らねーの？ダサッ！！」

「ク～～～～～超ムカツクぅ～～～～おっ母さん、コイツ、超感じ悪くね？」

「え？だって、ワックスは塗るって言わないもんね？」

あ、ああ、そうだね、付けるって言うよね。
でも、お兄ちゃんはシャンプーも『塗る』って言う人だしさ、ね、そうだよね？
いっつも、床屋でいい匂いのシャンプー塗ってくれるんだもんね？

「そ。超いい匂いの、塗ってくれるだよ。
それに、床屋は顔も剃ってくれるし蒸しタオルも載せてくれるし、超気持ちいいんだよ～♪
それに何と言っても漫画がいっぱい置いてあるから、
待たされても全然退屈しねーんだよ！スゴクね？
そうそう、オマエが読みたがってる、スラムダンクもズラーっとあんだよ！浦鉄もあるし！」

「オレだって、シャンプーくらいしてもらってるし。しかも２回も。
それに、オレは顔なんて剃ってもらわなくても、ツールツルだもん。
お兄ちゃんみたいに、眉毛繋がったりヒゲ生えたりしてないもんね～♪」

「ぬぬぬ・・・あ"～～コイツ、超ナマイキぃ～～～あ、でも、漫画は無いだろ？」

「フン、そんなの、児童センターに全部あるし読みたかったら行けばいいだけだもん。
あ、児童センターは小学生しか行けないんだからね」

「ク～～～知ってるし！そんなこと！！
おっ母さん、何とか言ってやってよ、このクソガキ！」

まあ、小坊の言う通りだもんねぇ。残念ながら、アンタの負けだわ（苦笑)。

だけど、アンタも、美容院行きたかったら行ってもいいけど？
でも、モミアゲが、ねえ？フフフ・・

「そーなんだよぅ。モミアゲがな～（悩)。
でも、みんなワックス塗ってごまかしてんだよ。オレもワックス塗ろうかなぁ。
髪、ピンピンってやんの。良くね？」

まあ、やってもいいけどさぁ。。
でも、ワックスなんて付ける人は毎日キチンとシャンプー、これは基本だよ？
それにアンタ、ヘルメット被るんだしピンピンもツンツンも無いでしょうよ？
汗と一緒に、ワックスのベタベタが顔に垂れてくるんじゃん？
そしたら、ますますアンタの顔がベトベトに・・・（横で小坊、大爆笑）

「あ"～～～～も～～～～～わ～～ったよ。
オレは自然体でいいし。コレ、この髪型、ラクチンなんだかんね。
しかし、親子揃って、口悪りぃなぁ～」

　

あーあ。面白かった。

ね、小坊♪